2009-09-02

FREE: The Future Of Radical Price #01


これは、いま読んでいる本。
Wiredの編集長である著者Chris Anderson(彼のブログ)は、前著『The Long Tail』で、21世紀というウェブ時代の小売業がいかにそれまでの対面式のものとは違うのか?ということを説いた。
NY Timesなどでもベストセラーに入るなど、世界中でバカ売れし、日本国内でも訳書が本屋で平積みされている(た)ようだ。
今回は、前著の続きとなる内容で、発売前からPDFでの無料配布をすることなどが発表され話題となっていた。
そのため、僕もAmazonで予約が始まったときに購入を決定した。
先週からゆっくり読み始めたので、ブログで内容を簡単にまとめていく。
購入もしくはPDFダウンロードの参考にでもしてください。
序章
Monty Phytonというイギリスのコメディユニットの事例を挙げて、いかに"Free"(タダ)という価値観が彼らのセールスを伸ばしたかという説明で始まる。
イギリスだけでなく世界中にファンがいる彼らは、TV放送を録画したものやビデオをコピーしたものをファンがYouTubeに無断でアップロードすることに手を焼いていた。
DVDやビデオをの売り上げが伸びないだけでなく、そこで観れるものが映像としてクオリティの低いものばかりだったからだ。
そこで彼らは、YouTubeに自分たちのチャンネルを持ち、自分たちから過去の映像などをアップロードするようにした。
すると、彼らのDVDの売り上げは3ヶ月で230倍に伸び、Amazonのランキングでは2位にまで上り詰めるようになった。
高画質な映像とクリアな音声、そしてオフィシャルならではのラインナップが新たな購買者を生み出したのだ。
Monty Phytonはこれだけのセールスを生むために1ドルも費やしていない、彼らの代わりにYouTubeがサーバーなどの技術コストなどをサービス提供者として肩代わりしているからだ。

このようにウェブサービスの充実化によって、販促行動やファンとのコミュニケーションがそれまでとは比較にならないほど簡単に行えるようになっている。
著者は"FREE"を、250ドルのネットブックと無料のGoogle Documentのみを使って書き上げている。
スターバックスで3ドルのコーヒーを買うだけで無線LANがいくらでも使えるため、編集者とのやり取りにも不自由は全くなかったと。

20世紀の"タダ"と21世紀の"タダ"は、全くの別物である。
前者は、無料サンプルを街頭配布したり、セールスマンは一戸一戸訪問していたように販売側にコストというものが付きまとっていた。
しかし、現在ではウェブサービスを使うことでそのコストは限りなくゼロに近づけることが可能となった。
また消費者も、まるで興味のない商品についての情報をしつこいセールスマンから得るのではなく、自分から欲しい商品についての情報を自分にあったタイミングで得られるようになった。

このように、小売業のあり方が何によって変化していき、また売り手と買い手の関係がどのように変化していったのか、またこの先どうなっていくかを解明していく。

とりあえず序章だけ、まとめたというか要点を訳してみた。
これからテンション上がれば、1章ずつくらいのペースでまとめていくつもり。
こっちは前著の「ロングテール」先日データや事例がアップデートされたものが出版されたよう。
母親が「養護教諭の事例共有にもこれは使える!」とか言って、この本を読んでいたのには正直驚いた。

0 件のコメント: